Web Assisted Instructionの実現

Personal Network Computing-WebブラウザをHyper Textツールにする-
 Hyper Text構造を持つWWWサイトにアクセスするブラウザ であるNetscape 
Navigator(以下 NN)やInternet Exproler(以下 IE)などは、閲覧ソフトと言われ
るように「発信する」、「書く」という側面 に弱く、ために双方向性に弱点がある。
しかしこれでは、すぐれた機能を持つHyper Textを宝の持ち腐れにするものです。
 そこで、閲覧ソフトという先入観のあるWebブラウザを、Hyper Text作成ツールに
してしまおうというのです。それには、まず、「書く」武器であるEditorをOnline/
Offlineを問わず使えるようにする。
 Windows マシンなら閲覧している画面の「表示」ー「ソース」でメモ帳が起動でき
る。Macintosh でNN の場合、閲覧している画面で、オプションを開き、「全般の設
定」ー「アプリケーション」ー「ソースの表示」で自分好みのEditorを設定しておけば
良い。これでOnline/Offlineを問わずEditorは使えることになる。
 Editor 起動だけでは日本語文書やプログラム、そしてHTML文書の原稿作成ができる
だけで、画像・サウンド・動画というマルチメディアに力を発揮するHyper Textツール
としては力不足。この力不足を補ってHyper Textツールの一端を担うようにするには、
まず、Editorの辞書にHTMLのコマンドを学習させておくこと。例えば、「たいとる」と
入力すると「<title></title> 」(<>は半角でなければならない)と出力するよ
うにである。画像・サウンド・動画を埋め込むHTMLコマンドも同様に学習させておく。
 「ツール」と言うからには、これでも不十分で、さらにブラウザのOnline/Offline
を問 わず、Excelをはじめ、Worksなど様々なソフトとブラウザ双方の内部から、他方へ
即座に移行し実行できるようにすること、これが表題の 
         Web Assisted Instruction(Web支援による協学・協働;略称WAI)
のメインテーマの一つ。
   これは、寡占状況のWintel対策に構想されている、いわゆるNC(Network Computer)
状況をMy Computer上でシミュレートしようというもの。
 

 これを実現する課題は、上のように、wordやExcel、それにエディタなど、様々な分 野の実行用ソフトを閲覧用ソフト上で実行させることが必要、word、Excelの場合はNN のHelper Appliに初期設定があるので少しの工夫で実行できるが、初期設定にない使い たい各種ソフトの設定などは独自に工夫する必要がある。  この工夫を思いつくのに私は長い空白の末、1997 年5 月の連休中、ささいなことか らインスピレーションを得ることができた。Plug-In ソフトの充実で設定は容易くなっ てきているが、この分野での市販の解説書は通り一遍、至極常識的なことで紙数を費や しているだけで役立たなかった。「WebブラウザをHyper Textツールにする」、特に、 Offline時に、という発想がないことに由来するのではなかろうか。  1997.5下旬、私のWAIのもくろみからすると、画期的なIE4.0PRが、雑誌の付録とし て 出回り出した。それはNetMeetingやPersonal Web Serverという周辺アプリケーショ ンも入れると、次の私のWAIのもくろみも実現している。ただし、あくまでもMicrosoft 社のOSとIntel社のCPU傘下、つまり、WinTel寡占的技術規制という閉鎖性のネックを 抱えてではあるが、NC側に先んじた感がする。   Yamagishi's Personal Intranet- 簡易サーバーシステム- メインテーマの二つ目は、Web上でものづくりに取り組む仲間同士で行う試行錯誤を どう実現するか、という「非公開」ホームページ作りとその活用を模索することが対象。 online/offline を問わず、Desktop上のdummy.txtのアイコンをダブルクリック する とTex-Edit Plusが起動しますので、「ファイル」ー「開く」( または「新規」)とする と、お目当てのファイルが開けます。 MacHD上のFly Fishingに入る。 IntranetのIntraとは「組織内」のシステム。したがって、Yamagishi's Personal Intranetは私と何らかの形で、「Web支援による協学・協働」する方々との簡易サー バーシステムの意と理解して下さい。とは言っても、私がホームページを通じて、一般 には非公開にしたい内容を、一方的にパスワードをお知らせし「公開」する方々も含み ます。 インターネットの核心は、情報公開と寡占の規制 にあるというのが私の主張、その 私が「非公開ホームページ」開設を提唱するのはなぜかというと、「もの」づくりに インターネットを利用しようという模索の一環としてです。  ハード、ソフトを問わず、「もの」づくりを目指し協働する人々が行う作業は、未完 のものを前に、考え、語り合い、描き続ける前進Feedforwardと改良Feedbackの繰り 返しの長い過程を経てようやく形あるものにこぎつける。時には、再び、同じ作業を行 わなければならないこともあるだろう。  Small Office&Home Office (略称 SOHO)が盛んになるであろう今後、異なる場所 にいながらリアルタイムに、機種の異なるコンピュータを通じてこのFeedforward と Feedbackの繰り返し作業を可能にできるならば、協働の対象もグ〜ンと広がり、マルチ メディア的なソフト開発をはじめ、教育・文化等々も対象にできるだろう。   昨今、重宝されているE-mailは、資料添付できてもマルチメディア的には限界があ り、それに比べHome Pageは格段に優れている。ところが、プロパイダに登録した Public Home Pageにもネックがある。なぜなら、それを利用すれば、公開する必要の ない、考えあぐね、紆余曲折した過程までも公開するに等しく、また知的所有権の伴う 内容等々仲間内以外の不特定多数には簡単にアクセスされたくない、という「非公開」 の願望までには応えられないからである。  現在までのところ、この「非公開」の願望の実現には高価なサーバー構築を要した。

 高い機密保護がなくても、安価で、非公開を可能にする廉価版サーバー構築は Web Assisted Instruction(「Web支援による協学・協働」)を実現するには不可欠なもの でした。  この安価に「非公開」を実現する課題は、「CGIやJavaを使わずにホームページアク セスを制限」する「Password System」をDirecterで開発し、公開してくれた鶴田誠 さんのお陰です。  非公開を公開ソフトで実現させて頂く、というこの皮肉。これぞ弁証法にいう「対 立物の統一」??

長いドキュメントをお読みいただきありがとうございました。