1年生監督「落合 vs 伊東」対決第一戦、伊東に軍配!!

−プロ野球日本シリーズを「数学する」2−
4.一戦毎に変更を要する勝敗表(確率計算)
 第1試合はライオンズが勝った。そうすればライオンズが第2試合に勝ってシリー
ズで優勝する確率は大きくなるのでライオンズ1対ドラゴンズ0の(1:0)ところを確
率1としてもう一度計算しなおさなければならないことになる。
(ライオンズ:ドラゴンズ)と読んで下さい。 

 ライオンズ1勝後の可能性ある勝敗表              
    
                  L     ・      D
        0:0   ・                   
       1:0 0:1   ・                                            
      2:0 1:1 0:2   ・                                   
     3:0 2:1 1:2 0:3   ・                            
          3:1 2:2 1:3 0:4                    
          3:2 2:3 1:4          
          3:3  2:4                                    
        
 第1試合がはじまる前までの勝敗表を左下へ一つ移動するだけです。しかし、どち
らかが4勝すればシリーズは終わりますので、ここでも(0:4)や(2:4)など一方が4
の勝敗はドラゴンズ4勝、(3:1)、(3:3)など一方が3の勝敗はライオンズ4勝とな
りますので架空のものを表すということになります。
 この勝敗確率の計算は、試合前の、勝敗の一方が4の最終結果を表す確率計算と同
じように考え計算するとつぎのようになります。

                  L                 D   
              ・
           1    ・       
       1/2   1/2    ・               
     1/4  2/4  1/4     ・    
      1/8 3/8 3/8 1/8     ・  
        3/16 6/16 4/16 1/16  
         6/32 6/32 4/32   
         10/6410/64   

 ライオンズが1勝した時点で、同様に戦力が互角として、ライオンズとドラゴンズの優
勝する確率を計算すると次のようになります。
   ライオンズが優勝する確率は42/64。ドラゴンズが挽回して優勝する確率は22/64だ
から、ライオンズは2倍弱大きくドラゴンズが優勝する確率を上回ることになります。

問題 3)ドラゴンズが第2戦を制し1勝1敗にした場合、それ以後の勝敗表と両チーム
     の優勝確率を計算せよ。
   4)ライオンズが2連勝した場合、以後の勝敗表と両チームの優勝確率を計算せよ。

5.力量差がある場合の計算:再び、パスカルの三角形応用
 第一戦前から両チームには力量差があった場合とか、第一戦で主力選手が第二戦に出場
できない事態が生じた場合、試合前での計算においてはその力量差に応じ(1/3,2/3)な
り(2/5,3/5)などの差をつけるべきです。
 例えば。明らかに技量に差があって、一方が優勢で、各試合に勝つ確率が3/5であるこ
とを誰もが認めるとしましょう。 
 計算すると次のようになります。54/125は一例です。後は省略します。

6.試合毎に力量差が変わる場合への拡張(省略)  故障者や選手起用などを条件に試合毎に差を考慮しなければならない場合は、上記にさ らに、例えば、二戦前に互角(1/2,1/2)にしたり、二戦中に主力選手が負傷のため三戦 前には力量が逆転して(2/3,1/3)としたりというようにです。
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(問題の解は明日の“続き”をご覧下さい)